【空駆ける天馬】アンドロメダを西南に〜スワンの星座を東南の〜
おはようございます、幾顆蜜柑です。
先日、中学校の近くを通った時に「空駆ける天馬」を歌っているのを聞いて、私も学生時代の事を思い出しました。当時私も同じ曲を歌っていましたが、その時疑問に思っていた事があります。「アンドロメダを西南にって何だろう?」正直、未だによく理解していません。そこで、今回はアンドロメダ座について書いていきたいと思います。
【秋の星座のヒロイン】鎖で縛られた美しいアンドロメダ姫
秋の星座神話のヒロインと言えば、アンドロメダ姫です。美しいアンドロメダ姫は、古代エチオピア国のケフェウス王とカシオペヤ王妃の間に生まれ、美しい王女となりました。母のカシオペヤはその美しい娘を自慢し過ぎた事が災いし、海神ポセイドンを怒らせてしまいます。怒ったポセイドンは怪獣ティアーマートを送り込み、色々嫌がらせをするようになりました。その怪獣ティアーマートを鎮める為の生贄として選ばれたのがアンドロメダ姫です。アンドロメダ姫が鎖で繋がれているのは、その時の海岸岩に生贄にされている姿なのです。その後、天馬ペガススに乗った大神ゼウスの子であるペルセウスによって救われ、ペルセウス王子とアンドロメダ姫は無事に結ばれることとなります。
【ペガスス大四辺形はアンドロメダ姫の頭】神話と星で結ばれた深い関係
アンドロメダ座は、秋の星座の目印となる「ペガスス大四辺形」の北東に(左上)に位置します。なんと、天馬ペガススの胴体になる星はアンドロメダの頭にあたるのです。その頭にあたる星は「アルフェラッツ」とも呼ばれており、意味は馬のへそとなります。中国では、アンドロメダ座付近を奎宿(けいしゅく)と呼ばれており、それは豚座という意味となります。
アンドロメダ姫の腰の辺りを見てみると、ぼやっとした雲があります。これはアンドロメダ座大銀河M31と呼ばれています。アンドロメダ座の大銀河M31は、星の大集団である銀河系に似ている銀河で、一番近い銀河と言われています。それでも230万光年も離れているので、230万年前に出発した光が今の私達に届いている事になります。銀河系ではありますが、実際望遠鏡や双眼鏡で見ても無数の星が集まっているようには見えません。しかし写真で撮ってみると無数の星が渦巻いているのが分かりました。肉眼で見る事ができるM31銀河は、中国では「奎宿の白気」と読んでいたそうです。
アンドロメダ姫の左足のつま先にオレンジ色に輝く星があります。それはガンマ星アルマクと言います。一見すると一つの星のようにも見えますが、そのすぐ横にはぴったりと寄り添うように黄色の星があるので二重星となります。
【空の三角定規】3個の小さな星が作り出す二等辺三角形
アンドロメダ座のすぐ南に小さな3つの星があります。これをつなぎ合わせると三角形になるので「さんかく座」と呼ばれています。とてもはっきりとした三角形なので、古代ギリシャからデルトトンとも呼ばれていました。これはデルタ座と言う意味でギリシャ文字のデルタの形に由来するものだと言われています。
今回の主役アンドロメダ姫、その母親のカシオペヤ王妃、アンドロメダ姫を救った勇士ペルセウス。秋の星座神話の主役3星座は、秋から冬にかけて頭上高くにひと塊りになって見る事ができます。是非、その神話を思い出しながら星座を眺めて見ては如何でしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!