【冬の星座を探してみよう】目印は冬の大三角形
おはようございます、幾顆蜜柑です。
ずっと秋の星座を書いてきましたが、意外に秋はあっという間に過ぎてしまいます。冬は寒くて中々家から出ることができませんが、冬の夜はとても空気が澄んでいて天体観測にはもってこいなので、少しでも外に出る切っ掛けになればと思います。
【冬の大三角形】冬の目印といえばこの星座
冬の星座といえば、冬の大三角形だと思います。オリオン座のペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結ぶと三角形になります。まずは青白く一番輝いているシリウスを探して下さい。そこを中心に夜空にVサインを作ると指先に残りの2つの星を見つけることができるでしょう。星座の傾きは東から昇って西へ沈むので、角度が変わってきます。観測するときは注意しましょう。
【冬の大六角形】2番目に有名な星座になります
冬の大六角形は冬の大三角形の次に有名な星座です。冬の大三角形を中心に視野を広げてみましょう。大三角形を囲むように大きな六角形が見えてくるはずです。白っぽい星プロキオンから時計回りにふたご座のボルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲル、この星を結ぶと大きな大六角形が現れてきます。
【オリオン座】巨人の狩人、全天ナンバー1の輝き
冬の大三角形の一つベテルギウスから作られる星座がオリオン座です。オリオン座は巨人狩人オリオンで、全天で一番明るく形が整った星座と言われています。
オリオンは海神ポセイドンと女人国アマゾンの女王エウリュアレーから生まれ、父ポセイドンから水の中でも自由に歩ける能力を授けられました。オリオンはやがてシーデーと結婚することになりますが、シーデーは自分の自慢ばかりする娘でした。ある時、シーデーは自分の美しさはゼウスの后ヘレでも敵わないと話していました。それを聞いたヘレは怒って、シーデーを地獄へ投げ込んでしまったのです。
1人になってしまったオリオンは、様々な国を彷徨い歩きました。そこでキオス島である女性に一目惚れしてしまいます。それは島の王オイノピオンの娘であるメローぺでした。ですが、少し乱暴なオリオンに王もメローぺも好きにはなれません。そこで王はオリオンの申し出を断る口実を作る為、色々な難題を出すのですが、オリオンは難なくこなしてしまいます。
メローぺ姫と結婚できないオリオンは、次第に不満を募らせ、力でメローぺを自分のものにしようとしました。それに怒ったオイノピオ王は酒神ディオニュスに頼んでオリオンの両目を潰して貰うようお願いしたのです。
両目が見えなくなったオリオンは大神ゼウスに祈りました。気の毒になったゼウスは、東の国へ行って朝日の光を受ければ目が見えるように伝え、オリオンは東の国へと向かったのです。鍛治の神ファイストスの槌の音を頼りに東の国レムノスについたオリオンは、道案内のケーダリオンを肩に乗せ、更に東へと旅立ちました。東の国に辿り着いたオリオンは太陽神ヘリオスによって両目を見えるようにしてもらいました。
元に戻ったオリオンは、オイノピオン王に仕返しをしようと島へ戻りますが、王は何処かへ姿を消してしまって見当たりません。仕返しを諦めたオリオンは次にクレタ島へ渡り月と狩の女神アルテミスに仕える事となったのです。
因みにオイノピオン王は、鍛治の神ヘファイストスによって地下の鉄の部屋に匿われ助かったそうです。
【平家星と源氏星】日本独自のオリオン座
冬の星座神話はオリオンに関係する星座が沢山あります。ここでは日本から見た星座の話を書いていきたいと思います。
オリオン座の中にある一等星赤い星のベテルギウスと白い星のリゲル。日本では源平合戦に因んで「平家星」と「源平星」と呼ばれていました。また、オリオン座は和楽器の鼓に似ていたので「鼓星」とも呼ばれていたそうです。
巨人狩人オリオンに関する神話は多くあり、今回はオリオンの誕生とオキス島でのお話を書きました。またオリオン座の日本での呼び名がとても興味深い話だったので、それも合わせて書きました。オリオンは少し乱暴ではありますが、とても人間的な一面もあり、憎めない星座の一つです。是非、その一面も思い出しながら観測を楽しんで頂けたらと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!