夜空にはロマン溢れる壮大なドラマがあります!!
是非一緒に夜の空を旅して見ませんか??

【やぎ座】12月22日〜1月19日の誕生星座

おはようございます、幾顆蜜柑です。

今回は誕生日と関係のある星座について書いていきたいと思います。ご存知の方も多いと思いますが、誕生日の星座は全部で12あります。それは西洋占星術を親しみやすくしたもので、十二星座とも呼ばれます。自分の星座は知っていても、その星座の場所や意味までは知っている人は少ないと思うので、是非この機会に知って頂けたらと思います。

 

 

【頭は山羊だが尾は魚?】山羊座の奇妙で不思議な姿

山羊座は12月22日〜1月19日に生まれた人の誕生星座です。夜空で山羊座を探して見ると明るい星はありませんが、南の空に輝く小さな星を繋げていくと逆三角形のような形になります。頭は山羊ですが尾は魚になります。なぜこのような不思議な形になってしまったのでしょうか?

その正体は星座神話の牧師パンが化けた姿となります。牧場神パンはアシ笛の名人で、上半身は人間、下半身は山羊の森と羊と羊飼いの牧場の神様です。ある日神々はナイル川の岸辺で酒盛りをすることとなりました。パンは得意のアシの笛でみんなを楽しませていましたが、突然酒の臭いを嗅ぎつけて、悪名高い怪物テュホォンがやってきました。それに驚いた神々は色々な姿に変身して一目散に逃げていきます。パンもナイル川に飛び込んで魚の姿へと変身したつもりでしたが、慌てていた為に水に浸っていた部分は魚となり、水上の身体は山羊のままという奇妙な姿で逃げる事となってしまいました。それを見ていた大神ゼウスは大笑いをして、その時のことを星座にしたと言われています。

 

【大きな島影の正体は一体】磨羯魚の不思議な話

山羊座も国によって呼び方が変わります。中国では磨羯宮や磨羯魚と呼ばれていました。それは昔、学問のある商人が貿易のために船でインドへ行ったことから始まります。船は途中で酷い嵐に巻き込まれ、ひたすら神へ祈ることしか出来ませんでした。すると突然、水平線上に大きな島影を発見します。助かったと思ったその矢先、目を凝らして見ると島国だと思っていたのは大きな磨羯魚でした。磨羯魚が段々と近づいて、その姿が大きくなるにつれて船は激しく揺れました。学問のある商人と合わせて他の人々も一緒に必死で祈っていると、近付いていた磨羯魚は消え、空には仏の姿が映し出されました。その仏様が指差す方向を見ると遠くに陸地が見えて、商人たちは無事に国へ帰ることが出来たのです。その話が広がって中国では山羊座のことを磨羯宮や磨羯魚と呼ぶようになりました。

古代ギリシャでは山羊座の逆三角形が笑った時の唇に見えることから、人間が昇天する時の入り口として「神々の門」とも呼ばれていました。また山羊座は太陽が歩みを変える星座として、山羊座が見える頃には遠い旅へは出かけないように、また海が荒れる可能性があるから遠くへ船を出さないように注意を促されていました。

 

山羊座の見つけ方】新惑星の海王星も大発見

山羊座には明るい星がないので、都会では見つけるのは難しいかもしれません。ペガススの大四辺形から南の魚座のフォーマルハウトを辿り、夏の大三角形ベルとアルタイルを結んだ線の延長辺りに山羊座を見つけることができます。また角の部分を見てみると、肉眼でも見ることのできる二重星があるので、それも確認してみましょう。

1781年3月31日の夜、イギリスに住む音楽家のハーシュルはおうし座の122番星近くに6等星程の小さな星を見つけました。彼は音楽だけでなく天文学者としても活躍していました。彼は妹のカロラインにこの星を観測させました。この星こそが太陽系第7番目の惑星天王星でした。その後、イギリスの青年アダムスは天王星の動きがフラついている事に気付きます。それは天王星の外側にまだ発見されていない星があるからだと考えました。アダムスはその発見をグリニッジ天文台長のエアリに知らせましたが、エアリはその発見をそのままにしてしまいます。一年後、フランスの数学者ルベリエもアダムスと同じ答えを計算から導き出しました。それをドイツベルリンの天文学者ガレに知らせ、新しい惑星、海王星を発見することが出来たのです。偶然ではありますが、これはアダムス、ガレ、ルブリエの3人の功績になりました。

 

今回は誕生星座について書きました。その星座だけでなく、周りの星の動きによって新しい惑星を発見したり、色々な偶然によって埋れてしまいそうだった新発見が世に出るエピソードもあり、とても興味深い話となっています。そんな話を思い出しながら山羊座の誕生星座を眺めて見るのも面白いかもしれません。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!